#703 景色が見えないからこそ

2026/09/29 23:45

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#703 景色が見えないからこそ

シルバーウィークの最終日。

鈴鹿セブンマウンテンの一座である雨乞岳と御在所岳を周回するコースを歩いてきた。朝8時のスタートに合わせて集合場所へ向かっていると、雨。そして、濃霧。天候はあまり良くなかった。

今回の登山では、頂上からの景色を見ることも楽しみの一つだった。でも、それと同時に「トレーニング」という意味合いもあった。だから僕としては、まず「中止にならず、開催できる」ことが何よりだった。

集合場所で仲間と合流し、天候によっては途中でルートを変更することも頭に入れながら、予定通りスタートすることにした。

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今回の登山は、いつもと少し違った。
何が違ったって……

とにかく、道が分かりにくい。

これまで歩いた山は、標識があったり、登山道がはっきりしていたりして、「ここを歩けばいい」ということが比較的分かりやすかった。でも、今回の雨乞岳〜御在所岳の周回コースは、悪天候も相まって、道がとても分かりにくかった。

「これ、合ってるよね?」

そんな確認を何度もしながら歩いた。
そんな途中、友達がぽつりと言った。

「この道を発見した人ってすごいよな。昔はスマホとかもないのに。」

確かに。

今歩いているこの道も、最初から「登山道」として存在していたわけではない。

きっと誰かが、初めてこの場所を歩いた。迷いながら、進みながら、道を見つけた。そう考えると、「1人目になる」って、すごいことだな。と思った。

誰もやったことのないことをやる。誰も歩いていない道を歩く。まさに、パイオニア(先駆者)だ。

今、僕たちが当たり前のように歩いている登山道も、きっと誰かが最初に見つけ、歩き、後から続く人のために道を残してくれたものなのだろう。

そして、これは登山に限った話ではない。

人に挨拶をする。落ちているゴミを拾う。困っている人を助ける。誰かに「ありがとう」と伝える。

どんなに小さなことでも、その瞬間の「1人目」になることはできる。大きなことを成し遂げることだけが、パイオニアではない。

「自分からやってみる」

そんな小さな1歩を大切にできる人でありたい。
そう思った。

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そして、今回の登山でもう一つ気づいたことがある。

それは、「道が分かりにくい場所には、必ず目印がある」ということ。

今回のルートでは、蛍光ピンクのテープがその目印になっていた。きっとこのテープも、誰かが後から歩く人が迷わないように付けてくれたものだ。ただ、歩いていると、その目印を見失うことがある。

「どこだ?」と周りを見渡しても、見つからない。

そんなときに感じたことが二つある。

一つ目は、「その場に立ち止まらず、一歩踏み出すと見つかることがある」ということ。

その場に立ったまま、いくら探しても見つからないことがある。でも、前に一歩。後ろに一歩。右に一歩。左に一歩。

たった一歩動くだけで、見える世界は変わる。今まで木に隠れていたテープが見えることもある。少し先に進んだことで、「あ、こっちだったんだ」と分かることもある。

人生も、きっと同じなんだと思う。悩んで、考えて、立ち止まることも大切。でも、ずっとその場にいるだけでは見えないものもある。

大きな一歩じゃなくていい。どっちの方向でもいい。小さくても、確かな一歩を踏み出す。

その一歩が、次の目印を見つけてくれることがある。

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そして、もう一つ。

「遠くを見ることが、今をスムーズにしてくれる」ということ。

目の前の目印を見つけることだけに集中していると、その目印を見つけた瞬間に、また次の目印が分からなくなる。

「次はどこだ?」

そこでまた立ち止まる。でも、点から点へ歩きながら、その先にある「もう一つ先の目印」を探してみる。すると、次にどこへ進めばいいのかが少し見えてくる。

目の前のことに集中する。それはもちろん大切なこと。でも、少し余裕があるときには、その先を見る。少し遠くを見る。先のことを考える。そうすることで、「今」をスムーズに歩き続けられることがある。

これは、登山だけじゃない。

仕事でも、学校でも、人生でも同じなのかもしれない。目の前の一歩を大切にしながら、その先にある目印も見ておく。

「今」と「その先」。

その両方を見ることが、歩き続けるためには大切なのだと思う。

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今回は15km。約7時間。雨と濃霧の中を歩き続け、雨乞岳、御在所岳の二つの山を踏破した。

残念ながら、頂上から素晴らしい景色を眺めることはできなかった。でも、景色が見えなかったからこそ、見えたものもあった。

「1人目になる」ということ。

「一歩踏み出す」ということ。

「少し遠くを見る」ということ。

山に登るたびに、こうしてまた一つ、二つ、人に語れる経験が増えていく。

それが何より大きな思い出だと思う。次はどんな道が待っているんだろう。その道の先に、どんな目印があるんだろう。

まだまだ歩いてみたい。

鈴鹿セブン‼︎ 制覇するぜ‼︎

▼景色が見えないからこそ、見えたもの
https://note.com/kohey41/n/n0351520b74fd