#111 ルール改正と戦略
2025/02/14 12:11

2025年2月12日に日本バスケットボール協会から以下の通りルール改正のアナウンスがされました。
▼ 特別競技ルールの採用について
https://mini2025.japanbasketball.jp/news/35/
–以下、原文–
特別競技ルール「3ポイントライン」について、本大会において正式導入して実施することが決定しておりますので、改めてお知らせいたします。その他の特別競技ルール「リングの高さ 305cm、6号ボール」については、2025年度(2026 年3月下旬)東京都開催予定の次回「全国ミニバスケットボール大会」からの導入予定となります。なお、「全国ミニ大会・U12ブロック大会 都道府県予選大会」および「U12ブロック大会」における特別競技ルールの採用は未定です。
※本件につきましては、「ミニバスケットボール競技規則」の変更ではなく、あくまでも全国大会における特別ルールとなります。
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数年前から話題には上がっていましたが、今年度の全国ミニバスケットボール大会からスリーポイントが採用されることが決まりました。各県が今後どのように取り入れていくかは現時点では未定ですが、スリーポイント導入・6号球・305mの一般リングとなっていくことは時間の問題で、個人的にはとても嬉しいルール改正となりました。
少し遡りますが2021年に千葉県のレオビスタさんにご招待をいただき、初めて一般ルール(7号、305m)での小学生の大会に参加をさせていただきました。INUYAMA以外は殆どが普段から一般リングを利用して活動されているチームでしたが、対戦を通して「コンタクト」と「キックアウト」の習慣に大きな違いを感じました。
「シュートを打つためにDFとの間にスペースをつくること」に関してはミニバスでも一般でも変わらない事だと思いますが、リングが上がって球も重い分より空間がないとフィニッシュまでいけないことをこの遠征を通じて強く実感しました。反対に言えば、リングが低くてボールも軽いからこそ打てているミニバス特有のシュートもあるということに気付き、コンタクトをして相手にブロックをさせない工夫や、キャッチ&ショットを狙うこと、キックアウトからカウンターの攻防など、チームとして手数をかけて崩していく必要性を特に感じました。
自分はジュニアを指導している分少しだけ恵まれていますが、このルール改正は今後のミニバスのパワーバランスをかなり大きく変えるものになるのは間違いないと思います。直近でいえば「マンツーマンルールの改正」が記憶に新しいですが、いつの時代もルールの改正はバスケットの質を変え、バスケットの質が変わる事で、チーム自体のパワーバランスも大きく変わってきました。
30秒ルール、ゾーンokの時代では強烈なインサイドがいるチームが主導権を握っていましたが、24秒ルール、マンツーマンルールが導入されてからは個の強さとディフェンスからのトランジションゲームでよりスピーディーな展開に持ち込めるチームが上へあがるようになってきました。そして多くのチームがトランジションに慣れてくると次はハーフコートの攻防のなかで10人の質が求められるようになり、一人エースがいるだけではなかなか勝たせてもらえないのが今の愛知県ですね。
次のルール改正で最も鍵になるのはオフェンスもディフェンスもオフボールの質だと思います。いつの時代も大切なものは保ちつつ、時代に取り残されないように常にアップデートをし続けて新時代を楽しみたいです。
